真空管アンプの部品のお話 ( コンデンサー )

コンデンサーと言う括りだと種類は沢山あるので
キリが無いので限定的な話にしておきたいと思います。

電源用の電解ブロックコンデンサーのお話から・・。

1970年代の終わりころの話です。
電解コンデンサーの寿命は「平均的に5年だよね」
というのがよく言われていたころです。
長期安定動作してもらうにはフィルムコンデンサーの
高耐圧、大容量のものが欲しいよね。
と、お店の店主やマニア同士のなかでよく話したもんです。
フィルムコンデンサーの寿命は一般的な電解コンデンサー
の5倍10倍のロングライフです。
電解が5年というのなら30年40年安定して使えるという
感じでしょうかね。
それで、そんな話をしていたころから気が付くと10µ、20µ
のDC600V耐圧のフィルムコンデンサーが売られるようになった
ときは驚きました。
メーカー名は忘れましたが、結構高額でした。
そんなこんなしているときに、フランスのソーレンという会社が
手ごろで使いやすいフィルムコンデンサーを発売しはじめました。
日本でも、いち早く輸入した代理店があります。
私は、いまでも630V耐圧の20µのコンデンサーを少し保有
していますが、音も良いし頼もしいコンデンサーでした。
最近はトンと見かけないですね。
昔の直熱整流管の後には、これくらいの容量のコンデンサーが
整流管の寿命の為にも好都合です。
ただ大きいのでアンプのシャーシーがよほどスペースに余裕が
ないと使えません。そこがネックです。
最近は、スペース的に余裕のないときはアメリカのマロリー、
スプラグ、10µ、20µのチューブラを使っています。
そのあとのチョーク前後はチェコのJJやドイツのコンデンサー
を使ったりしています。
日本のニチコンや日本ケミコンも大変優秀です。
最近ラックスのA3500やA3600のアンプのメンテナンスを
しますが、耐圧や容量で言えば生きている物もちょこちょこあります。
ESRも良好の範囲だったりします。凄いですよね。日本製。
もうかれこれ、40年50年近く経っている電解コンデンサーですよ💦

銘コンデンサーと言えば、日本製のブラックゲートでしょう。
これは一生ものです。
メーカーに再生産できないか問い合わせてみましたが、ルビコンでは
ライセンスが無いそうで再生産が出来ないそうです。
んー、つまりロイヤリティーが高いという事なのかな?
その辺は、よくわかりませんが、こういう財産になるような日本の
優れたコンデンサーはライセンスがどうのこうのでなく発展のために
許可して再生産をして欲しい物ですね。

カップリングコンデンサーは、とても種類が多く、アンプ製作の時に
チョイスを悩む一品です。

私は、過去の経験から以下のメーカー製を集めています。
アメリカ
・コーネルダブラー
・ブラックキャット
・ブラックビューティー
・TRW
・オレンジドロップ
・スプラグ (ハーメチック)

ヨーロッパ
・ERO
・ウィマ
・トロピカルフィッシュ
・Philips

などです。
数えきれないくらいな種類がありますので、
好みの傾向からチョイスしています。

 

パスコンについては、70年代以降国産品でも物凄く良い物が
次々開発されてきて、ちょいちょい買ってしまうんですね。
現在は大容量でも小さくなりましたし、アメリカ製、ヨーロッパ製、
そして国産品などをうまく組み合わせてアンプをまとめています。
このあたりの組み合わせは感でしかありません。