本物と偽物と

むかし、東京は江東区にあるディーラーさんがムラードのGZ32とテレフンケンのECC83を輸入した
ことがありました。それぞれ100本づつだったと思います。
届いてビックリしたと同時にため息をもらしました。
箱を覗いてみますと、元箱で綺麗です。開封した球を見せてくれたんですが・・。

(笑) いや、失礼・・。
印刷と箱は書いてある通りのメーカーなんですが、GZ32はロシアの5Y3GTです。
テレフンケンのECC83はロシアの12AX7でした。当然偽物だとわかっているので
売ることを躊躇してました。で、どうしたか・・。大損の大赤字で偽物という事で投げ売り
しました。しかし、当時は偽物という事を承知で買った人も、手から離れてまわりまわって知らない人は、
それが本物だと思って高値でオークションなどで出品しているのをよく見かけたりします。
困ったものですね。そんな偽物の球をよく見かけますのでご注意ください。
ウエスタンの350Bやらプリントがウエスタンと書いてあればナショナルユニオン製の
物でも平気でウエスタンだと売られています。
ウエスタンは高価なだけに偽物を手にされる危険も多々あります。
出されている方はプリントの印刷だけを信じていると思いますので悪気はないと思います。
世代が変わり巡り巡ってくる悲劇の一つかも知れませんね。