リニューアルするまでの間、真空管マニアたちはどう考えてきたのか・・。
いろいろと話していきたいと思います。
今回は、300Bのアンプについてです。
300Bはとても人気のある真空管の一つです。
それは、LUXMANが300Bのアンプを作らせる前までは、たいへん
入手の難しい真空管だったので、日本ではまず買えませんでした。
もちろん、アメリカでもですよ。NASAなどがパーティー用の電話に
使用していたと話が出ている頃でした。パーティー用と言っても、
軍事用目的の会議電話だと思います。
半導体などは爆発などの衝撃波で壊れてしまいますが、真空管は
大変強いので最後の最後まで指揮命令系統などの伝達を含めて
電話回線を活かしておくために、この球が使われ1988年の最後の
ロットまでアメリカで作られたパーツで生産されていました。
日本では、横田など米軍機器の払い下げの中に極まれに中古の300Bが
入っていたりしてマニアはどうしても手に入れたいと血眼になっていた
りしました。そんな真空管がアメリカの法律改正で輸出できるように
なり、ベルマークのゴシックロゴのころからポチポチ手に入るように
なったわけです。それでも1988年を最後に終了してしまいます。
送信管など多くの真空管はアメリカが出資してロシアにスベトラーナ
という会社を作り、しばらくはそこでいろいろな送信管など需要のある
真空管を生産していました。
いっぽう、日本でも待ちきれずジムテックや岡谷が生産に踏み切りました。
もちろんWE300Bを真似てです。
話をもどしますが、それほどまでに熱烈なマニアが探し求めた300B。
誰しもが大切に使いたいと思うのはわかる話です。
今日話しますのは、300Bのアンプをたくさん見るとおもうのですが、
整流管無しで製作してあるアンプはどうなんだろう?という事です。
私も、過去たくさんの300Bのアンプを製作してきましたが、一番納得して
聴ける真空管構成は310A、300B、274でした。間違いなくベストな構成です。
ただ、それらの真空管は大変高価ですから前段は6C6や6SJ7、274は5R4GY
でも良いと思います。300Bは素直な直熱管ですので前段も3極管で作ると
おとなしめの音で悪くはありませんが、時にはジャズなど暴れた音が聴きたかったり
するときに物足りなくて飽きてしまったりします。その辺のバランスが前段にペントード
を使うと絶妙にバランスよい塩梅です。
昔から大御所先生たちは、自分用のアンプには、この91型という回路を使用して
持っています。間違いなく腕のある有名な製作者は持っているはずです。
整流管はぜったに欠かせません。そして274はベストですが、代替えは5R4GYで十分です。
WEと提携していた日本のNECの5R4GYには274Bという表記もしていた時期があります。
274は高いから整流管はGZ37にしようとか5U4Gに使用とかではなく5R4GYにすべき
です。300Bのアンプを製作するセオリーの一つです。
もちろんいろんなアンプが合っても良いですし、趣味の世界ですから楽しみましょう。
が、一番です。しかし、いろいろ突き詰めて迷った時には、ぜひこのラインナップ。
原点に戻ってみてください。
見てくれている人が多いので、ブログを少しでも更新していきたいと思います。
ありがとうございました。