実は、戦後入手出来た多くの真空管は
アメリカ製が主流で欧州の真空管なんて
そうそう市場でみることはありませんでした。
そんな中でも、今でも人気の高い2A3なんて
いう真空管は入手が難しく、あっても大変高価な
ものでした。昔の先輩たちが言うにはあっても
中古で新品の2A3なんてなかなか手に入らなかった
そうです。
それを考えると、いまの真空管マニアは幸せなのかも
知れないですね。高価でも一応は手にすることが
出来ますものね。
欧州系の真空管が日本の市場に入ってきたのは
知る限り1960年代だと思います。
世の中は、半導体の機器に移行するころで混在していた
時期でした。
1970年になると欧州の真空管を輸入する商社も
出てきて専門誌の広告でもみかけるようになりました。
当時の大学卒の初任給が確か4万位で、高卒の初任給が
3万位とか言っているころです。
その頃の広告があります。
DA30が5000円前後、下段にみえるGECのKT66が3000円です。
4万円の給与のうち8分の一相当がDA30の売られていた価格です。
どうでしょう。いまの大卒の初任給が22万前後なので換算すると1本
3万円前後ですが、最近は現実的にはなかなか見つかりませんが有れば1本
15万くらいでしょうかね。5倍にも値上がりしています。
さて、欧州の銘球は私が入手した経験の中から作りが見事で素晴らしかった
もの。
こう書いて、すぐに思いつくものはテレフンケンのEBⅢという球です。
これは凄かった・・。
昔懐かしい専門誌が手元にあるので銘球が表紙を飾ったものを見てください。
右が欧州管、左は米国と欧州人気球の共演。
心が躍りますね。
昔はよかった。